80代の両親を説得するコツ

認知症とお金の問題を解決するコンサルタントの横手です。

家族信託の契約する両親の平均年齢は、81歳です。子供世代が52歳です。80歳を超えてくるとますます頑固になってくると子供世代は言います。頑固な親を説得して、家族信託を進めていきたいという相談をたくさん受けます。

500人以上の方の家族信託の相談を受けてきてました。80代を超えてきた親を説得するコツがあることがわかりました。

1 親と会う(会話の)回数を増やす

子供が社会人になると自立します。社会人になり、結婚をして、自分の子供を産むまでは、親との接触回数がグンと減ります。20代から50代まで約30年間は、濃密だった子供時代と比較して、会う回数が減ります。会うだけでなく、会話も減っていきます。社会人になってから30年経ち、二つのタイプに分かれます。

親子の絆が深い方と親子の絆が希薄なった方がいます。

自分の場合は、子供が生まれて、親からすると孫ができてから接触回数、会話の数が増えました。子供の面倒を見てもらうことにより、感謝が生まれ、会話が増えていくのです。一緒に成長を見守る大事な強力かつ熱血なサーポーターと言えるでしょうか。

子供が自立してから30年間ほとんど会うこともなく、希薄になっていく親子関係も存在します。お盆と正月に会うだけでは、小さい時の強い絆は生まれるでしょうか。

母親が急に弱ってきたために家族信託を検討したい長女東京在住の方がいました。秋田県にある実家にほとんど帰っていないと言います。いきなり実家に帰ってきて「認知症になると財産が凍結するから家族信託を検討して欲しい」と言ってもなかなか受け入れてくれません。

まずは、お盆と正月以外でもマメな電話、プチ旅行でもいいと思います。積極的に親と関わりを持つ時間を取らないと説得は難しいと家族信託の最前線で学びました。まずは、親と会う回数を増やしましょう。

2 親にとって「自分事」の話をする

二つ目は、話す内容です。よくある話が、相続税がかかるから何か対策しようと親に持ちかけるケースです。親にとっては、他人事の話です。自分が亡くなってしまえば、相続税がいくらかかろうと関係ない話です。子供にとってメリットある話です。

そもそも、親の財産を「いつからか自分がもらえると思っている」こと自体が間違った考え方です。子供にとって期待権でしかありません。節税や、財産の分け方は、すべて親にとって他人事の話なので先にするべきではありません。親にとって自分ごと思える話することが重要です。

介護が必要になったらどんな介護施設に入りたいか、認知症になったら財産等が凍結して、両親のお金を使えなくなってしまう。認知症になり手遅れになると見ず知らずの職業後見人として、弁護士や司法書士が付いてしまう。毎月数万円の費用を報酬として払わなくてはいけなくなります。介護施設も職業後見人の判断で決められてしまう。すべて親にとっては自分に関係する話です。

親の財産は、自分が好きなようにすべて使い切って欲しい。

お父さん、お母さんにとって快適な老後を送って欲しい

主役である親がどうしたら最後まで輝いていられるかという話が中心であるべきです。説得に失敗するケースの話を聞いているとほぼ、相続税の節税を考えている、兄弟と揉める可能性があるから遺言を書いて欲しい、などと子供にとって自分ごとの話しか出てきます。まずは親にとって自分ごとと思える話をするのがポイントです。節税と財産の承継先の問題は二の次と考えればうまくいきます。

親にとって生前何も対策をしなければ、手遅れになると困ってしまう自分ごとの話をしましょう。

3 可愛い孫に影響する話をする

可愛い孫がいるケースしか使えないコツです。実際、家族信託をしてくれないと可愛い孫にも影響する。財産が凍結して、自分の稼いだお金を親の介護費用に当てないリスクがある。そうなると子供の教育費に当てることができない。親にとって、子供にはもちろん、可愛い孫に迷惑をかけたくないと思っています。この話をして、親を説得できた方がいます。

新しい80代の親を説得するコツがわかってきたらまたご紹介させてくだい。

 

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