こんにちは。
認知症が引き起こすお金の問題を解決する専門家の横手です。
前回の初回面談編に続いて、2回目の面談、家族の了承を取り付ける編をお話ししますね。初回面談は、通常財産を持っているご両親の子供の方が相談に来られます。認知症の傾向が出てきた、要介護認定を受けたなど、ご両親の体調の変化から、新聞やネットから全く今まで関心がなかった、「介護、認知症対策、後見制度、相続トラブルなど」に、アンテナを立て、情報を集取をするようになります。そして、検索を通じて、当社が毎月開催している家族信託のセミナーを知ることになり、ご参加される方が一番多いパターンです。
最近では、「図書館で横手さんの本に偶然出会って、セミナーに参加しました!」という方も増えました。実は、今全国の図書館におかげさまで、私の本が置かれるようなりました。カリール図書館を検索すれば、お近くの本屋にあるか検索できます。
さて、最初の面談から次のステップは、ズバリご両親や兄弟姉妹への了承を取り付けるステップになります。この時点で、少し親や、兄弟に話をしている方もおりますが、大半がまだ話ししていない方が多いです。ここで重要なのが過去の関係です。今まで400件以上の相談してわかったことがですが、最初の個別相談の時点で、親子または兄弟姉妹でコミュニケーションが取れていない方は、最終的に我々が家族信託の説明に行ってもうまくいきません。
家族信託を知らなかったとしても、親子間で十分に会話ができている、親から一部でも不動産の管理でも通帳の管理でもいいのですが何かしらを託されている方であれば、スムーズにいきます。数年間も会っていない田舎の両親にいきなり家族信託の話をしても財産目当てと思われてますます警戒心を持たれるだけです。距離が問題でありません。東京に親と子供住んでいても同じことです。遠くにいてもきちんと電話や、まめに帰省している方は親からの信頼も取れている場合は、家族信託もスムーズにいくケースが多いというのが現場にいる私の実感です。
2回目の面談で、話すことは、主に3つです。
一つは、5分でわかる家族信託の小冊子をもとに、認知症が引き起こすお金の問題点の確認と家族信託と他の対策、後見制度、遺言との比較を確認します。この2回目の面談で、細かいことを理解する必要はありません。大枠を理解すれば十分です。
二つ目は、本当に問題を自分ごととして捉えて、子供に財産を託す意思があるかどうかです。子供が家族信託は、財産を託されてスムーズに行くと思いきや、実際ご両親にお会いすると、まだまだ子供に財産を託す意思がない、まだ時期尚早と思っている方もいます。親の考えと子供の考えがつまり目的が一致しないと家族信託は進めることはできません。
3つ目は、公証役場で手続きができるかどうかの判断をします。80歳を超えていて日常生活に支障をきたしている、判断能力が低下している場合は、慎重に対応をしなくてはいけません。
実は、「家族が見る親の判断能力の目線」と「公証役場で手続きができる判断能力のレベルの目線」は違います。確かに元気で、日常の簡単な会話ができる方が、いざ公証役場で、年齢、生年月日、住所、手続きに来た目的を教えてくださいと言われて、しっかりと答えられることは、同じことではないということです。
この時点で、自然の会話の中から、幾つかの質問を投げかけていきます。年齢が二つぐらい違うのは私も年代でもあるので全く問題ありませんが、80歳超えている方が72歳と答えたら認知症が進んでいる、手続きができない可能性があるサインと考えます。
最終的には、公証役場の担当の公証人の判断になりますが、事前に実際にお会いして、本人確認、手続きを進めていきたいかどうかの意思確認は、2回目の手続きで重要な目的の一つになります。
2回目の面談でほぼ手続きができることがわかれば、あとは、家族会議を再度開いて、意思決定するかどうかとステップになります。
さて、次のステップは、正式に家族信託の手続きを進める意思決定してからの面談となります。ここでは、具体的な家族信託の設計をしていきます。
さて、今日の画像はどこからの撮ったものか分かりますでしょうか?
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